rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第9章 rain of fondnessⅣ
『行って来いよ・・・隣でオレも浴びる』
『ッ・・・え・・?』
『?・・・・なんだ、一緒に浴びてえのか?』
『・・・ッ!!ちがう・・っ、も・・・その、――誰も・・』
『!ああ・・・来ねえよ。・・・まあ或いは、おまえがそうやって駄々こねてる間に、誰か来ちまうかもな』
『う・・・』
『・・・わかったらさっさと浴びて来い。・・それとも・・、また犯されてえのか』
『・・っ・・・・』
それでも構わない――なんて言葉だけは、死んでも口にしない。
たとえそれが本音でも、今それを言えば笑えたものじゃない。
身体だって、今度こそもたないと思った。
「・・・・・」
建物が共用の施設だということを改めて思い知らされる。
それを、どういう言い回しをすれば、連絡ひとつで一定時間私物化できるものなのだろうか。
ナッシュの発言力の計り知れなさもさることながら、名無しは、この屋内で自分がされていたことの大きさを省み、顔を真っ赤に染め上げた。