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rain of fondness【黒バス/ナッシュ】

第8章 rain of fondnessⅢ-2


膣中に感じたのは、猛々しく強固となったことを匂わせるナッシュの欲望。

先刻の口内射精が本当に嘘のように、彼のそれは強く主張を見せていた。


意味していたのは、終わりがまた訪れているということ。

そのことを切なく感じると、名無しはナッシュの服をぎゅっと掴み、それを踏み台にするようにして更に手を伸ばし、黙って彼に密着を求めた。

ぴたりと上肢をくっつけようとも、今はどうしても服は邪魔だった。
それでも、汗で濡れた黒いトップスが自分の胸肌に擦れるだけで、そんなことでさえ今は快感を覚えた。


果てが来る前に・・・ナッシュが最高潮の快感を得て、二人が味気ない現実に引き戻される前に。
名無しはまた、その言葉を喉の奥からぐっと引き出した。

が、経験が体を成したのか、名無しは反射的にナッシュに言いあぐねさせられると思い込み、自ら途中でその言葉を紡ぐことを放棄した。


そのときナッシュが止めに入らなかったことがまた羞恥心を招き、赤らんだ頬に噛み締めた唇、視線も逸らして、名無しは小さく恥じらった。


そんな彼女を見下ろしながら、自分のこと、そして、快楽だけを感じさせるべく、ナッシュは紅潮した名無しの頬に触れ、長く甘いキスをした。

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