rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第45章 undress yourself.
「いや……何やって…」
「見りゃ分かるだろうが……どうせ脱いだあとは棄てられるんだ。ならいいよなァ?」
「ッ……そうだけど…普通に脱ぐし…っシャワーだってこれか、ら……んん!」
「ン――……シャワーはもう後回しだ」
「ナッシュ……!や……」
膝にかかるか否か、そんな丈のスカートを穿いていた名無しにとって、ほつれに気付かれたことは驚きだった。
部屋に帰ってさっさと脱ごう。
もう穿けないそれは棄ててしまおう。
そう決めていた予定が最高に狂う。
「ひゃ……」
ベッドに倒れていた名無しのスカートの裾を捲って、それを短め丈に一見繕う。
すらりと伸びた両足を捕らえると、それどころかタイツを裂き、ナッシュはその部分から真白い絹肌を無作為に曝け出させる。
何れにせよ、どの工程も彼にとっては造作もないことだ。
「ん……ッ」
名無しは、生地がびりびりと破かれてゆく音に一瞬嫌な表情を見せていた。
音として普通に良いものではなかったからだ。
それにこういう行為は、本当に少しだけだけれど、最初の頃を思い出さされる。
ナッシュに悪気がないのは知っているし、思い付きから自分を辱めているのもよく分かる。
ふわりと危惧したのは、自身がそう考えていることすら、お見通しの可能性があったということ。
「ナッシュ……んっ……」
「……なんだ…想像でもしたのか?――まあ…似てるかもな……フッ」
「ッ……!は、ぁ…」
「けどおまえ……もう熱くなってるぜ?ココがよ」
「や、……ッ」
露出した肌色に舌を這わされ、まだ生地の残る上からも同様に愛撫が注がれる。
強弱を巧みに扱い舐め回すナッシュのそれに、下着のなかも次第に変化が起きていた。
生身の露わな面積が増え、拡がり、それでも生地同士が、糸の細さの如く腿に食い込みながら繋がり合っている。
その状態のなんといやらしいことか……。
内腿をじっとりと舐められると、ナッシュの指は下着ごし、名無しの陰部全体を擦って、しっとりとした感触を確かめていた。