rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第7章 rain of fondnessⅢ
「っん・・・、ぁ・・」
「ん・・・・」
快感を浴びて、身体は解れている。
けれど、名無しにぴりりと緊張が走ったのもまた事実だった。
その緊張が長引けば、受けた快感は身体の外へと逃げてしまうだろう。
そうさせまいとナッシュはまず、自分がベンチ本来の役割通りに、そこに大きく腰を下ろしていた。
掴んだままだった名無しの手を更に引き、開いた足の片方、膝の上に彼女を座らせる。
キスをねだり、また何度も何度もいやらしいそれを交わしながら唇を啄ばむと、彼は名無しのまっすぐ潤んだ瞳を見つめながらただ一言、自分の求めるものを口にした。
身体に見合った以上のゆとりあるデザインゆえ、大きく足を開いても、少しユニホームをずらしたところで支障もない。
その瞬間、身体はナッシュの座していた目前に下ろされて、この建物の到着時とはまるで形勢が逆転した状態になったことを、名無しは身を以って知見した。
「ちゅ・・・ん、・・・ん・・――咥えろ・・」
「っ・・・む、・・!!ふぅ・・・、・・っン・・」
口付けられ、見下ろされて感じた、身体の内側の疼き。
名無しはナッシュに後頭部を掴まれると、彼が衣服下着の中からさらけ出した、滾るそれの口淫を強要させられた。
「ふ・・・、んん・・ッ――」
「・・・・、・・っ・・・」
咥内にすぐに広がったナッシュの熱。
もう何度も口にさせられてきたけれど、今がいちばん辛く、そして熱く感じる。
びんとそり勃ったものが視界に入った途端、胸が高揚感に包まれたような気持ちが、名無しの脳裏に駆け巡っていた。
同時に苦しげな表情が零れてしまったのは、質量は勿論、ナッシュのそれに込めた、彼が最初に言っていた期待と不安を感じたことが原因だろう。
跪かされて嫌がったのは、きっともう素振りだけ・・・。
名無しはナッシュを口含んでから再び人知れず、自分の秘部を潤ませた。