rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第42章 Fuckin' halloween!!
―――。
――。
「……は…、ぁ…」
もしかしたらとは思っていた。
オレがこの手のイベントを好き好んでいるように見えるか?なんて得意げに言われても、その得意げな表情がどうにも引っ掛かったというのが正直なところ……。
名無しは部屋に着き、いつものようにシャワーを浴び、ナッシュと共にベッドに入ったあと、そこで再びため息をついた。
「ん……ぁ…やだ……ナッ…嫌いって、さっき言っ…」
「ハッ……いつ言ったよ?――悪戯はしてえよな…好きな女にだけは」
「ッ……あ――」
久々に眠れない夜が来る。
今夜はきっと一晩中だ……張り切るナッシュの嬉しそうな表情を見ていると、自ずとそう思った。
さりげなく口にされた、優しく、それでいて低い声。
鼓膜や子宮に響くような甘い言葉の不意打ちに、名無しは胸を躍らせながら、身体に普段されない愛撫を受けていた。
「ナッシュ……あ…アッ…――」
勝ち誇ったような強気な表情にも脈打つものを感じる……。
早々に濡れ始めていた下半身に触れられれば、名無しが結局望むのは、彼とひとつになることしかなかった。
「も……ナッシュ…ッ」
「フッ……happy halloween?名無し――」
ベッドが軋み、嬌声が上がる。
縛られていたゆえに、広々とした背に両腕を回せなかった名無しは、自分とナッシュが果てた頃にはその制限が解けていればと願った。
不覚にも、耳元で囁かれた一言にどきりとして、上手く返せないまま陰部をきゅっと窄める。
イベントを口実に、好きに弄ばれることもまた嫌いじゃないかもしれない……。
そう感じた自分の癖を理解され尽している気がして、名無しは成すがまま、その夜ナッシュに深く深く溺れさせられた。
181031UP.
happy halloween!!