rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第41章 tryst in a...
「ナッシュ……?!あ…んん……ッ」
「……――おい、シルバー」
「っ……」
ナッシュは扉の傍でキスをしながら自身を抜きつつ、身支度を整えながら時間の限り、ぎりぎりまで名無しの唇を堪能していた。
が、彼もまた一時の別れに結局踏ん切りをつけられず、名無しの想いにこたえるべく、その細やかな身体を静かに抱き上げる。
たかだか数時間……それでも、久々の友人との約束を無に帰してでも、今自分が優先したいことは確実に決まっていた。
小さな小さな囁き声で名を呼ばれ、想いを紡がれ、抱き上げた名無しを連れて行った先はベッドの上――。
驚きを隠せなかった名無しが上半身を起こした時には、ナッシュはソファで鳴っていた自身の携帯に応答していた。
彼が扉の向こうで自分を待つシルバーに対して物言いをつけたときには、名無しは再びベッドに背を付け、ナッシュに組み伏せられていた。