rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第41章 tryst in a...
「ナッシュ…?……!」
「……」
名無しは自分の震える足腰に限界を感じており、よろけまいと必死に立位を保っていた。
ナッシュとの一時の別れがいよいよ訪れて、けれど抱かれた直後だというのに、上手く切なさを拭えず戸惑う。
行かないでという一言は、いやらしく言葉を違えさせた問い方を。
そのぽろりと漏らした本音は見上げながら……。
ナッシュにとって、それは潤んだ瞳で、甘えた仔猫のように映っていた。
下半身を白濁で乱されなおも身悶え続ける彼女を前に、名無しをひとり部屋に置いて行くことは、いまのナッシュには出来なかった。