rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第41章 tryst in a...
「…ッ……」
「――…フッ…なんだ……。いってらっしゃいのキスかなんかか?そんな願望があったなら言…!!」
「んん……っ、ちゅ…」
「ッ……ん…」
茶化された言葉は耳に入って来なかった。
触れられたことが嬉しくて、ナッシュと交わすキスが本当に大好きだと内心思い、自分から舌を割り入れる。
勢いよく飛び付いた名無しにより、ナッシュは一瞬後退りし、そのまま扉に背をぶつけていた。
鍛えていた体幹どうこうの問題ではなかったのだ。
その瞬間、名無しが、自分が外出することを嫌がっているのだとすぐに悟った。
なんだか縛られているような気がして、その悪くない心地好さに、ナッシュは目元をスッと細める――。
「ハ……ぁ…、ッ…――」
「……もうすぐ来るぜ?シルバーが。……なに人のベルトに手ェ伸ばしてやがる」
「っ……ん」
「!……おい、名無し……ッ、――…」