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rain of fondness【黒バス/ナッシュ】

第41章 tryst in a...



「さっきロビーでバカの連れに会ったんだよ……久々に見た面だったからな…一瞬忘れてたぜ」

「…?あー…共通の知り合いってこと…?」

「まあ付き合いだ……着替えたら出る。……悪いな」

「ッ……」


名無しは、自分が我に返った直後にそれを覆されるような態度と言葉を受け、目を見開き仰天した。
彼の口から素直に謝罪の類を聞かされて、咄嗟に、自分たちが居た場所のこれからの天気が思わず気になったほどに……。

勿論頭の良いナッシュは、すぐに名無しの驚きを解き、理解を得るための補足も付け加えた。
名無しは一瞬で話がすんなりと脳に入ってゆき、彼が着替えていた意味も、そこで把握していた。

こんなとき、どういう返答をすれば正解なのかも、分かってしまったことがやけに切なく思えた。


「……久々なんでしょ?ナッシュも知ってるひとなら、ゆっくりしてきていいよ?いってらっしゃい」

「?……なんだ、拗ねねえのかよ」

「っ…そんな簡単に拗ねたりしないもん……もう」

「、フッ……そうか。――ちょっと話したらすぐ戻る。どうせあいつらも、女と予定がある筈だしな…まあ無くても作るんだろうが」

「…っ……」

「オレはおまえを一人にさせる為に、おまえをここに連れてきたわけじゃねえよ……だから、あと少し待ってろ」


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