rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第39章 I'm full.
「はぁ…んっ……あ…ナッシュ、…っも……!」
「……フッ…言ったろ…誘ったのはおまえだ……チュ」
「!……ん」
駆け抜けていった、昇っていった熱が一気におりてくる。
絶頂後、気の抜けるその瞬間がひとつのセックスの終わりを感じさせるから、それを好きにも嫌いにも感じた。
ナッシュは自身を手に、名無しの口元で射精したのち、暫く陽物をその場から離さなかった。
理由は簡単だ……そして名無しも、彼の望んでいた行為をすぐに察し、短く息を吐きながら舌を伸ばした。
「もう……服…」
「ハハッ…汚れてねえよ……まあ汚されたかったのなら、また話は別か」
「っ……!あ…」
「綺麗にしてやるよ……向こうでな。腕回せ、名無し」
「ッ……」
果てたばかりだというのに、事後の清掃のために喜んで口を開ける名無しを見下ろしていると、また気持ちがムラついてしまいそうになる。
顔に出したのも、射精直前に思い描いた、外出するまでの理想の過ごし方が浮かんだからだ。
ナッシュは名無しの両腕に絡んだトップスを漸く脱がすと、前髪を掃い、額に一度キスをした。
捲れ上がったままだったブラジャーも、スカートも、腰に手を添えて下着をも脱がせば、次に彼女を抱き上げるまでは一瞬の出来事だった。