rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第39章 I'm full.
「……ッ」
見えた寝顔にだって、もちろん愛情は募るばかり。
が、片方の腿から下の肌蹴たケット、そこの隙間にもしも手を入れれば、名無しが望むものがすぐ傍にあるのだ。
一度それを欲しいと思ってしまえば、我慢するのは恥ずかしいかな、実に辛かった。
こんな朝早く、それも女が、眠っている男に手を伸ばしてしまうような……。
自分が、それにあてはまってしまうなんて――。
「っ……」
からかわれたっていい……それすらも嬉しかったから。
我慢の出来ない女だと言われても、愛情の裏返しで零される皮肉だと知っているから。
「……ちゅ…」
「、……ん…っ」
ベッドに乗り、静かにケットをめくると、迷うことなくナッシュの下半身に顔を近付ける。
男特有の朝の現象……それゆえに、既に勃っていた彼の陽物へと、名無しは唇を宛がった。