rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第39章 I'm full.
「!……開いてる…ほんとに起きてないのかな…」
その後。
駅から数分歩みを続け、着いたのはもちろんナッシュの部屋の前。
名無しは玄関扉のノブに手を伸ばすと、本当に鍵が開いていたことに少し驚きながら入室した。
ナッシュは本当に眠っているのだろうか……案外と、この少し前に目を覚まして、鍵を開けたばかりだったかもしれないという予想も俄かに立てる。
が、キッチンを素通りして寝室に向かうと、彼女が立てたその予想は一瞬で散った。
「……」
「ん……」
ベッドに視線を送ると、完全に眠っているナッシュの姿がそこにあった。