rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第6章 rain of fondnessⅡ-2
「ハッ・・・よく濡れてやがる・・・ベッドなら後ろまで垂れてたろうな」
「や・・・、だめ・・立てな・・・」
「あ・・・?フッ・・・ほら、足浮かせろ・・・そうだ。・・・それにしてもこの状況で・・・よくここまでグチャグチャにできるもんだな」
「ッ・・・ふ・・、っ・・」
「――・・・あー・・、ハンッ・・・やめちまうか?」
「!」
「立てねえんだろう?支えてやるとは言ったが・・・オレがやめれば済む話だよなァ・・?」
片膝を地につき、しゃがみこまれてもなお、長身ゆえに殊の外近しく感じる。
扇情的で端麗なナッシュの顔立ちに、名無しは思わず息をのんだ。
彼を見下ろす立場にして思う圧迫感には、まるでそこに、恭順にも似た服従心さえよぎった。
それはつまり、今自分は、ナッシュの手中にいるも同然・・・ということだ。