rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第36章 fondness afterⅢ
「ハン・・・ッ、また犯されると思ったか・・?」
「・・っ・・・冗談に聞こえない・・もう・・・」
「フッ・・・違いねえな・・。・・・下着」
「?」
「、・・・さっさと服も着ちまえ・・脱がされたくなかったらな」
「ッ・・・ん・・」
ベッドの上でまるで逃げ惑う、健気な姿を目にすれば、追いつめて、また押し倒してやりたくなるのも男の性だろう。
胸の奥も、下腹部も疼く・・・何度でも。
けれどそれは、まだ外に出れる格好を名無しがしていない所為だと、ナッシュは心のなかでひとりいいわけを並べていた。
「・・・・・」
「・・・名無し?」
流石にいい加減、度が過ぎている・・・そう思う理性も一応は持っていた。
名無しに早く服を着る様に促してみせ、ナッシュは視線を逸らす。
事後もなお艶めかしく映る身体を敢えて見ないようにしたのは、滾る熱が、種火の状態から膨れ上がらないようにするためでもあった。
そうやって彼が気を利かせた矢先のことだ。
まったく、自分から後退したくせに・・・。
「・・――・・・このまま・・だったら。本当にまた脱がすの・・?」
「っ・・、・・・」