rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第36章 fondness afterⅢ
「んー・・・」
ようやく身に付けた下着のなかはまだ少し、上は乳首が勃起しており、下はどうにも湿っぽかった。
意味がないとはこのことだ・・・。
シャワーの時間を返してほしいと、名無しが思うのも無理はない。
「・・・ん・・、――」
「・・・」
「?・・何だ」
「もう殆ど残ってない・・・お店に居た時も思ったけど、沢山飲むんだなあ・・・って、一度に。・・・ゲームのときも?」
「・・・まあ男はこんなモンだろ・・。それに汗だって掻いた・・おまえの所為でな」
「っ・・、私のせいなの・・・?」
身体の芯から滾った熱は放出できた。
もちろん、滾らされてしまったと言った方が正しいだろう。
決して飽きることはないけれど、そうも言いたくなるほどベッドの軋む音を朝から耳にして、名無しは脱力感をナッシュによって誘発させられていた。
『ひゃ、・・・ぁ・・』
『名無し・・ッ―――』
石鹸の香りが強かった影響か、首筋や耳元を何度もすんすんとまさぐられ、濃密とはまた違った軽い愛撫を浴び、それでも嬌声は溢れた。
シャワーあがりのあたたかな身体を性的に火照らされ、名無しが陰部から蜜を垂らすまではあっという間の出来事だった。
『ハ・・ァ・・・ッ』
わざわざ確かめるまでもなかったこと・・・ナッシュは、自身の朝勃ちしていたそれをじっとりと彼女の内側へ沈めると、すぐに腰を動かし、当たり前のように名無しを抱いた。
夜じゅう散々聞いていた卑猥な音がやがてまた部屋に響き始めれば、名無しの顔が甘く、そして、すぐにとろんとなっていたのもおかしなことではなかった。