rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第6章 rain of fondnessⅡ-2
「、・・・ッは・・ぁ・・、んぁ・・」
「はぁ・・・、ん・・・――ちゅ・・」
「ッ・・・ナッシュ・・」
呼吸のままならない激しいキスに、名無しは脱力感を持つ。
その場にしゃがむことも許されない・・・。
ぐりぐりと股に膝を割り込まれ、足元は踵で、何度も床はかつかつと音が鳴る。
ナッシュは名無しにとても長い時間、その唇を彼女に重ね、夥しく唾液も、熱も共有させた。
脱力感はそれが原因だ。
彼女の顎や首に向け、唾液が垂れたのは自然なこと・・・歯列も、咥内の壁も舌でなぞり、嬲り、無我夢中になって交わし続けた。
さりげなく、けれど強引にスカートを捲れば、その服の内側にも既に確かな熱い反応。
下着の中など、触れるまでもなく濡れていたことだろう。
確信が持てるのは、名無しが自分に感じていると分かっていたから。
指先で幾度となく内腿を甘撫でしてやれば、名無しはそのたびに踵を鳴らし、愛でによって崩れ落ちないよう下半身に力を込める。
ただ、膝を立てられていたゆえに、少しでもナッシュに動かれれば刺激が伝い、込めたばかりの力は再びすぐに抜けた。
それは芽が勃起していたことを自ら告白していたようなものであり、同時に、焦燥感も大いに助長していた。
もどかしい焦り、ナッシュに早くこの身を抱いて欲しいと、目の色だけは強く、彼を求めていた――。