rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第31章 rain of fondnessⅪ
―――。
――。
羽織ったバスローブが寝室で脱がされることなど分かりきっていたことだ。
渇いていた喉は新たに冷蔵庫から出した、キンと冷えた別のボトルを開けることで潤した。
『ん・・・』
入浴時と同じように口移され、顎を伝う液体を拭われる。
ナッシュのその舌は当然の如く、名無しの口腔へとまた挿入された。
『・・っ・・・』
『・・・そういやおまえと風呂に入ったのは、身体がどろどろだったから・・・、だったな』
『!』
交わっても交わっても物足りない・・。
そう懲りずに訴えるかのような、彼の瞳にキスと共に酔いしれる。
口吸われた舌遣いにも思わずとろけながら、名無しはまた、すっかりその気になっていた。
水分補給のあと押し倒されたベッドで三度び身体を求められれば、そこに拒む理由など勿論なかったも同然だ。
ありのままを受け入れようとして、名無しは頬を赤く染めて意思を示す。
『・・ナッシュ、・・・?!』
『・・・ハァ・・』
狂ったまでに肌を重ねても、ただのキスひとつで、湯浴み後の熱が情熱的な火照りに変わってしまうのだ・・・色恋の底知れなさを改めて思い知らされる。
また抱かれる覚悟はとうにできていた。
が・・・。