rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第29章 rain of fondnessⅩ-4
「ッ・・・!ん、ん・・や・・・ア・・」
「ん、・・・っむ、・・ちゅ――」
「ひ・・・ッ」
激しさの止まないピストンのさなか、不意に背後より噛み付かれたのは細い首筋。
きゅっと音が鳴れば、ナッシュがまた性懲りもなくそこに吸い付いている。
当然、見えなくとも名無しにはそれが分かっていた。
「は、・・・あぁ・・」
あれだけ懇願したのに・・・。
忘れた頃にまた赤色を残す、そんな彼に何かを訴えたいという気持ちだけは、一応持っているつもりだ。
が、陰部から脳へ伝わる快感に溺れるあまり、名無しは結局、終始何も言えないままだった。
「はぁ、・・・っも・・、!ん・・・ハァ・・、はあ・・・ッ」
「もう・・・?たまらねえ声出してるじゃねえか・・、ん・・・」
吸い付かれ、そして噛み跡さえも残される。
名無しの首筋からナッシュの唇が離れたのは、彼の勢い激しい律動が止まり、名無しの上肢にも自由が戻った時と、ちょうど同じ頃合だった。