rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第28章 rain of fondnessⅩ-3
「ん・・・!ん・・ぁ・・」
「・・・・・」
水面を荒立たせ、零し合うジョークの何気なさに嬉々として微笑が滲む。
くびれた腰の靨を指で擦りながら、ナッシュは目を細め名無しを見つめ続けた。
組み敷かれた姿も、背を向け抱かれている姿も、壁に追い詰められ、立ったまま制圧されている姿も。
そして自分に跨って自ら腰を振り動かす姿も、どんな名無しだって、ナッシュにとってはその目に映る彼女は、今ではすべてが愛しいと思える存在だった。
たとえばここにきて不服があったとすれば、それは自然と働いた浮力ゆえ、跨らせ甲斐の霞むことだけだろう。
「・・・・・」
「・・・!?・・あ――」
だから彼は、その不服を掻き消す為に、抱き留めていた名無しの身体に新たに手を伸ばした。
それはただの好奇心からの行動といえば嘘ではなかった。
挿入し、けれどまだ激しくは動かない。
圧迫された陽物に纏わりつく、心地好い、膣と襞のやわらかな感触。
その先を、その上を求めて、ナッシュはしばらくそうやって味わっていただけの状態に、自ら転機を降らせた。