rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第27章 rain of fondnessⅩ-2
芽を舐り続けることで、膣の入り口はナッシュの舌でも指でも、愛撫欲しさに何度もひくつきを見せていた。
それでもナッシュは、そこに一切触れようとはしなかった。
「――・・・あのときも、舐めてやればよかったな」
「・・・え・・?・・・!ん・・ッ」
愛情を持ってしまって以降唯一引き摺っていた、それはナッシュにとっての咎めた想いだったのかもしれない。
無理強引に初めて抱いたときには出来なかったオーラルを今、改めて熱を込め与え撒く。
そして思うのは、こうして互いを求め合う、想い合う関係が生まれた上で、名無しの身体の奥には自分自身で、彼女に最果てを浴びせたかったということだった。
「んん・・・っ、ハァ・・、ナ・・・」
「分かるぜ・・・足りねえよな?」
「ッ・・・」
それはとても単純で、そして彼らしくもない稚拙な理由とこだわりかもしれない。
こんな本音は絶対に知られたくない。
だからナッシュは、名無しにキスをしながら笑ってごまかした。
腰を抱き寄せ、下半身をぐっと近付けながら・・・。
「ナッシュ・・・ん!」
「ん・・・、また・・すぐに好くしてやるよ・・・。たっぷりな・・」
「あ・・・、ッ・・・」
「だからもう挿れさせろ。オレを・・・、おまえのなかに――」
充血した陰核はその快感が最高潮に達し、名無しがまだ、ひと息もつけていない機のことだった。
ナッシュは自身の挿入を以って、そのとき初めて、漸く彼女の膣に愛撫を齎した。