rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第27章 rain of fondnessⅩ-2
「ッ・・・、は・・ぁ・・・、ナッシュ・・」
まるでもがき苦しんでいるかのような吐息が、せせらぎ程度におさまった、水面の揺れ音と静かに混ざる。
果てを見た名無しの足腰は、快感を得た反動で震えていた。
「―――・・・ハァ、・・・おまえが随分と蹴り上げたおかげで、オレの髪も、顔も・・・このとおりだ。派手に濡れちまったよ」
「うう・・・っ、・・・!ん・・ふ、ぁ・・・ンッ」
「ああ・・・思った通り・・、まだひくついてるな」
「?・・・ッ、ん・・」
その日、もう何度も何度もナッシュを受け入れてきた名無しの陰部が、簡単に扉が開く状態になっていたのは言うまでもないことだった。
舌はおろか、数本の指だって、すぐにでも飲み込ませることは容易に出来ただろう。
今、ナッシュがそれをせず陰核だけへの愛撫に拘っていたのは、此処での行為で、彼女の膣に最初に含ませるべきは、単純に己の指などではないと思っていたからだ。
いくらでも内部に指を挿れ、関節を曲げて好いところを擦り、水を滴らせることは可能ではあった。
けれど・・・。
「ん・・・」
中で果てさせるなら、啼かせるのなら・・・。
ふと舌を伸ばしたときに脳裏に降りた溢れる想いが、彼にはあった。