rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第27章 rain of fondnessⅩ-2
「!は・・・ぁ・・」
どこかで焦らされるかもしれない、止められるかもしれない。
そう思わずにはいられないほど、ナッシュはやけに素直な言葉を名無しに浴びせ、その後は宣言したとおりの行為を続けた。
濡れた指で、もともと濡れていた陰部に触れる。
そしてもともと、身体を洗っていた時から垂らしていた甘露をも巻き込んで、表皮を捲り弄ぶ。
器用に手を使い、ナッシュは名無しの膨張していた芽を目前に捉え、何度もそこに刺激を与えた。
舌先で素早く捏ね、時々きゅっと吸い付けば、浴室には高々と嬌声が上がる。
聞き心地の好い名無しのそれをもっと出させる為に舐る所作を激しくすると、思わぬところで邪魔が入るのもまた、よく出来た小憎い演出だろう。
「!!あ・・、ァ・・・いや、・・・い・・ッ――」
声が響く度に比例し割って入るのは、彼女が足をばたつかせた結果生まれる、水面のはぜる音。
ナッシュは皮肉なものだと嘲笑を浮かべながら、それでも彼女の絶頂を優先させ、卑猥に舌を伸ばし続けた。
「・・・いっ、・・・ちゃう・・、ナッシュ・・・ナ・・――ッ!」
身体の中が疼いている。
その証拠に腰をひくひくとさせて、あまりの快感にたじろぎ、ナッシュの頭に手をやって首を横に振る。
眉を顰めて悦な表情を漏らし、その場で名無しが果てたのはまもなくのこと。
そのとき、焦らす素振りも見せず、唇を離さずに愛撫も止めず、昇りつめた瞬間を下から見届けていたことに一番喜びを抱いたのは、勿論ナッシュ自身だった。