• テキストサイズ

rain of fondness【黒バス/ナッシュ】

第5章 rain of fondnessⅡ



「・・・ぃ・・、や・・・」


自分を物のように扱い、性欲を処理するためだけに連れ込まれ、強引に抱かれた。
誰でもよかったのだろう・・・その言葉自体直接口にされたかどうかさえ、今となっては都合よくおぼろげにしていたけれど。

ことあるごとに呼び出され、凌辱の限りを尽くされた。
やがては部屋にまで連れ込まれるようになり、寝具の上でのセックスも覚えた。

どんなに惨めを強いようと、それでもナッシュは、名無しにもひと筋、眩く享楽を散りばめ与え、彼女を上手く飼い慣らした。


「や・・・、嫌・・」


ナッシュにしか縋ることが出来なかったから、彼を選んだわけじゃない。


自分がひどく犯されたこの場所で、その記憶がうまい具合に塗り替えられると思えるほど、身も心も幼くはない。


「ん・・・っ」


こんな出会いでも、今では本気で彼のことを好いてしまったから――。


だから、嬉々として口付けを浴びても、名無しは「初めて」を思い出して、この瞬間々々がどうしても辛かった。
/ 349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp