第26章 rain of fondnessⅩ

「ふ・・・、ぁ・・、んん・・、っ・・・！ナッシュ・・？」

「ん・・・」

「！・・、や・・・また付・・もうだめって・・・何度も・・ッ、は・・ぁ」

「・・・・・」

「ほんとに・・・立ってられなくなる・・から・・・、ね・・っ」

「フッ・・・立ってられねえなら、そら・・・、こうやって足も上げて・・・フフ、丸見えだな」




折りきれなかった指を、漸くそっと、最後までナッシュに重ねる。

手の甲に名無しの体温を感じると、ナッシュは五指と同時、彼女が心も良い意味で折れ、この場で自らに落ちたことも察した。

これから、自分が何かする度に、名無しはきっと否定的な声を上げるだろう。
けれどそれはベッドでよく聞く、本当は心から望んでいるという想いを音色に混ぜ、嬌声に乗せたただの反動形成だ。

ナッシュは名無しの唇を奪いながら握力を加え、より強く、その小さな手を握り締めた。

そして惜しみながら顔とその手を離すと、彼女の首筋に一度だけ甘噛みをし、そのまま舌を這わせながら、ゆっくりと下半身に狙いをさだめた。