rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第24章 rain of fondnessⅨ
『ナッシュ・・・んっ』
『・・・どうせまた濡らしてるんだろうな・・オレは洗ってるだけなのによ・・』
『ッ・・・』
『また図星か・・・』
『あ・・っ、う・・・』
『・・・反論もなしかよ・・フフッ・・・。なんだ・・・そんなに好きなら、次はローションでも使うか?』
『ッ・・、な・・・』
『いいぜ・・・いくらでもシルバーから借りて来てやる。どうせあいつは、バカみてえにストックしてるだろうからな』
『・・・!!・・ば・・・ッ』
『!・・・ハァ・・だからそのカオ・・。分かりやすいんだよ、おまえは』
変わらない、愛しいと思う表情。
名無しは零された冗談を自然に受け流せず、戸惑うばかりな姿も健在だった。
同じ日に何度吹っかけようとも、名無しはナッシュのそれに慌てふためき、慣れる様子も当面無さげに、ただただ彼を笑わせる。
一方で本人にしてみれば、言ったことは半分は本気だった。
どうせ自分の前ではすべてをさらけ出している身なのだから、口にした名詞をいざ目の前にすれば、名無しはきっと、悦んでそれにまみれるだろう。
そのときが来れば、ナッシュは述べたままのことを遂行するだけだ。