rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第24章 rain of fondnessⅨ
「こんなに早く溜まるの・・・なんか・・、」
「・・・ホテルみてえ・・とでも言いたげだな。なんだ・・・フフッ、経験談か?」
「!・・・そういうわけじゃ・・、・・・んッ・・」
「別にどんなわけだろうが構わねえよ。・・・。どうでもいいんだよ、そんなことはもう・・」
「っ・・・、ナッシュ・・?」
「・・・・・」
その四角い空間には何度も足を踏み入れてきた。
浴室特有の性質ゆえ、時々やたらと声も響かせ、肌をぶつけられてしつこく抱かれもした。
穏やかな気持ちでシャワーを浴びるのなんて、名無しにとっては本当に初めてのことだった。
何より、入ることなど一生ないと思っていたバスタブに張られた湯の中に、ナッシュとその身を預ける日が来たこと・・・。
名無しにとっても、そしてナッシュにとっても、その夜の出来事は新鮮さで溢れていた。