rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第20章 rain of fondnessⅦ-4
どんなにプライドをずたずたにされても、辱められた身体にさせられても、信念だけは棄てたくなかった。
諦めと望みを行き交う・・・たとえ意思薄弱になろうとも、細い一本の理性の糸それだけが、今の名無しに抗う気持ちをせめて保たせる。
辛さに息があがり、欲さない緩やかな快楽に全身の力が抜けてゆく。
そこに容赦なく現実を突き付けるナッシュの甘い言葉は、頑なに拒む彼女の想いを、いとも簡単に踏み躙った。
湿っぽい、熱のこもった甘美なそれに起きる変化は、名無しの表情ただひとつ。
悪戯に濡れた陰部は中心をなぞるナッシュは、彼女の欲がひとつ、望まずして深くなった瞬間を見逃すわけもなかった。
『なあ?名無し』
『っ・・・や・・、呼ばないで・・・退い、て・・、さわらないで・・・!』
『ハハ・・・こんな生ぬるく触られて・・・辛そうなカオに変わっちまって』
『・・ッ・・・』
『イキたくねえのか?』