rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第19章 rain of fondnessⅦ-3
『ッ・・・ん・・、あ・・・、やだ・・』
『ん・・・』
ナッシュは名無しに足を広げさせると、股下に自身の膝を立て、その足を閉じられなくさせた。
スカートと下着、そして彼の衣服を噛んでいても、嫌な熱がなんとなくじわりと滲む。
頭上で拘束された両手の所為で抵抗力ががくっと下がった名無しは、ナッシュに容易くトップスを捲し上げられ、自身の白い肌と、淡い色の下着をやむなく晒した。
彼女の胸を見るなり、ナッシュは嬉しそうに口角を上げ微笑を見せたけれど、その黒々とした表情に名無しは言葉もなく、時折出したくない嬌声を吐くのみだった。
『や・・・、んん!・・あ・・・』
『敏感だな・・・実は願望でもあったか?はは・・・っ』
『ッ・・・』
『すぐ突っ込んで、さっさと出して終わらせるつもりだったが・・・、フッ・・気が変わった』
『?!・・・、や・・・ア・・ッん・・・、んっ』
『それだ・・。おまえが随分と好い声で喘ぐから・・・もう少し啼かせたくなった。・・・聞かせろよ、・・名無し』
『嫌・・・わたし・・、・・・ッんん・・!』
絶え間なく犯される口腔に、時々漏れる息遣い。
絡み合う粘膜が熱を帯び、舌を何度も舐められれば、気がおかしくなりそうだと内心嘆く。
その舌はナッシュのそれが離れると、名無しは唇を解放されてほんの一瞬安堵した。
けれど彼は、舌を這わせる場所を変えただけだった。
無理やり頭を横に向けさせられて、掻き分けた明るい毛色の髪の中から見える小さな耳。
自分のように穴は開いている痕跡があっても、そのとき装飾を付けていなかった名無しの耳朶は舐めやすく、そして実に口含み甲斐もありそうだとナッシュに思わせていた。