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神威の巫女【刀剣乱舞】R18

第9章 桜の樹の下で 加州清光②※R18



黙ったまま、加州は口付けをやめようとしない。
軽く唇を噛んでは、優しく吸い、加州のねっとりとした舌がひゅうがの舌に絡みあわされる。

「んっ……あ、……ふっ」

加州はなんども角度を変え、ひゅうがと唇を重ねると、加州の手がひゅうがの身体をゆっくりとなぞり始める。
そして彼の手が彼女の乳房に触れた。

「やっ、清光っ……!」

ひゅうがは加州の腕を掴むと、力いっぱい彼の身体を押す。
すると、加州は唇を離し、少し上を向いてからひゅうがの目を見る。

「……ねえ主、どういう時に力が溢れちゃうんだっけ?」

「え?だから、嬉しいときとか、驚いたりとか、気持ちが高ぶっ……」

ひゅうがが再度説明しようとすると、加州は上を向き、頭上を指差した。
気になってひゅうがも上を向く。

「嬉しいと、花が咲いちゃうの?」

加州が悪戯っぽく笑う。
彼が指差した先には、桜の枝が蕾をつけ、今にも咲こうとしていた。

「ちっ、違う!嬉しいとかじゃなくて!驚いたの!!清光のばかばか!大事な話してたのに……」

「ごめんごめん、けど、もしそうなら俺は嬉しい……すごく。主は?」

急に真剣な表情をし、加州はひゅうがを見つめる。
真っ直ぐに見つめられ、ひゅうがはその表情に胸を高鳴らせた。

すると、春風のような穏やかな風が二人の間を駆けていく。
その風を合図に蕾が一斉に咲き始めた。
桜は満開の花を咲かせ、風になびいていた。

「……これが、返事?」

ひゅうがは満開に咲いた桜を見上げると、頬を真っ赤に染めた。
強がって否定したいが、桜が全てを語っている。

「…………」

ひゅうがは掴んでいた加州の腕を離すと、加州に抱きついた。
加州の肩に顔を埋めると、加州がひゅうがの髪を優しく撫でる。

「主は素直じゃないなぁ……」

「……今は、主って呼ばないで」

清光の手が首筋に触れ、髪をかき上げると、露わになったひゅうがの首筋に唇を押し当てた。

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