第6章 座れば牡丹 歌仙兼定※R18
歌仙は自室に戻ると、ひゅうがから借りた書物を卓に置く。
今日は食事当番だが、まだ時間はある。
どれから読もうか、歌仙が一冊ずつ吟味しようと並べていく。
「……っと、しまったな、返すつもりの書物も持ってきてしまった……」
次の機会に返すか悩んだが、もしひゅうがが読むつもりなら彼女に悪い。
歌仙は書物を手に取ると、再びひゅうがの部屋へと向かった。
ひゅうがの部屋に向かう為、渡り廊下を歩いて行く。
この奥の階段を登れば彼女の部屋だ。
おそらく加州と一緒だろう。
今後の遠征や出陣の話をしているかもしれない。
歌仙は足音を立てない様に階段を昇ると、ゆっくりと部屋の前に進む。
中から話し声は聞こえないが、加州はもういないのだろうか。
「…………」
おそるおそる、障子に手を掛けようとしたが、ふとその手がとまる。
ひゅうがのくぐもった声が聞こえたのだ。
「……主?」
ゆっくりと障子を少しだけ開け、中を覗く。
そして、目に映る光景に歌仙は一歩たじろいだ。
「……っ」
目に飛び込んできたのは、着物を乱され加州に組み敷かれているひゅうがの姿。
加州に乳房を揉まれ、はしたなく脚を開き、露わになった秘所に加州の雄芯を突き立てられている。
ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて突き立てられる度に、淫靡に鳴くひゅうが。
普段のひゅうがからは想像出来ない姿に歌仙は打ち震えた。
純真無垢と思っていた少女が目の前で乱れ、快楽に身を堕としている姿。
「…………っ」
歌仙は目を背けるどころか、その姿に魅入っている自分に気付く。
彼女を乱れさせるのが、もし自分であったなら……と。
ひゅうがの滑らかな肌に手を這わせ、豊満な乳房を欲望のまま揉みしだいたなら。
たとえひゅうがに拒絶されようと、彼女の秘密の場所を指や舌で蹂躙したならば、彼女はどんな風に鳴くだろうか。
「主……」
ゴクリと喉を鳴らすと、歌仙は我にかえる。
このままここにいてはいけない。
歌仙は気付かれないように障子を閉めると、その場から立ち去った。