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神威の巫女【刀剣乱舞】R18

第12章 面影



「…………ひゅうが様」

桜の君の面影がある顔に触れ、頬をなぞる。

神威の御子、審神者となれば心強いだろう。
だが目が覚めた時、彼女は何を思うのか。

桜の君の御子達は、幼い頃に歴史修正主義者達によって攫われた。
そのことは政府も知っている。
彼女達は何を言われ、どう育てられたのか。

彼女は、どちら側なのか。
ひゅうがを見つけた時の有り様を見る限り、酷い扱いを受けていたのだろう。
きっと政府側につくはず。

だが、もしそうでないのなら。
政府に引き渡され幽閉されてしまうかもしれない。

「………っ」

それだけは避けねばならない。
きっと、こんのすけがひゅうがに会えたのは、天命だろう。

誤った道にいるのなら、導けばいい。
正しい道へ。
暗いとこから、暖かく優しいところへ。


「ひゅうが様、貴方様にはまだ……やるべきことが残っています」

どうか、幸せになってほしい。
ひゅうがとつばき、二人ともに。

幸せの道へと再び戻るために。

「ひゅうが様が目覚めるのを、こんのすけはここでお待ちしておりますぞ」

今度こそ、二度と主を失わないために。
こんのすけはひゅうがに忠義を尽くすことを決めた。

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