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神威の巫女【刀剣乱舞】R18

第12章 面影



「…………っ⁉︎」

一つの可能性がこんのすけの頭をよぎり、心臓が早鐘を打つ。

桜の君には、御子がいた。
二人、双子の姉妹だ。
彼女たちの名前は、なんと言っただろうか。

こんのすけは必死に記憶をたぐる。
初めて本丸に足を踏み入れたあの日、桜の君に手を引かれてこんのすけの元に来た二人の子たちのことを。

「ひゅうが……様と、あと一人は……」
姉の方の名前は確か、ひゅうが。
ひゅうがと、つばきだ。

おっとりとしたひゅうがと、勝ち気なつばき。
生命を司るひゅうがと、大気を司るつばき。
二人揃えば森羅万象を司ることが出来る、強大な力。

力のこともそうだが、二人とも父君と同じ美しい瞳をしていたことは、こんのすけの記憶に焼き付いていた。

今は瞳は閉じられていて、断言出来ない。
だが、瞳を見ればわかるだろう。

きっと彼女はそうだ。
彼女は桜の君の御子の一人、姉のひゅうがだ。
ならば、今の状況にも納得がいく。

ひゅうがは、神威の御子だ。
刀に宿った九十九神である刀剣男士と、人間である審神者との間に産まれた御子。

神威の御子は身体的な特徴と異能の力を持つ。
その力はまさに神威、そのものだ。

彼らは異能を持つがゆえ、人の世には馴染めない。
また、歴史修正主義者にその力を狙われることもあり、神威の御子のほとんどは政府によって保護され、審神者となっている。

恐らく、ひゅうがも審神者にと請われるだろう。
あの、桜の君の子だ。
きっと優秀な審神者になるだろう。

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