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神威の巫女【刀剣乱舞】R18

第12章 面影



「…………っ‼︎」

彼女の体が弓なりに反り返るやいなや、水を吐き出したのだ。
そして、弱々しくはあるがゆっくりと呼吸をし始めた。

死人が息を吹き返した。
確かに彼女は死んでいたはずなのに。

だがそれだけではない、こんのすけの目の前で、彼女の傷がゆっくりと消えいく。
大きく裂けた傷は繋がっていき、小太刀が刺さっていた箇所は塞がっていった。

こんのすけやその場にいた誰もが驚愕し、目の前の光景をただ見ていることしか出来なかった。

「何故急に……この小太刀と関係が⁉︎」

彼女に刺さっていた小太刀を見ると、鍔に彫られていたのは、桜に二重三日月の紋。
その紋を見るや、こんのすけは打ち震えた。

「ま、まさか……そんな、この方はっ!」

桜三日月紋は、こんのすけが以前仕えた審神者が使っていたもの。
側に仕えていたのはほんの一時だったが、見間違えるはずがない。

こんのすけは恐る恐る、彼女に近付いた。


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