第1章 ∞ black eight
( 横side )
「侯くん」
「なに?」
「御飯食べるの忘れてた」
「あ」
「…ご飯食べよっか」
「おん」
春香はオンとオフの差が激しい
そこがおもろいんやけどな
「久しぶりに外食する?」
春香 はそう言ってカーテンの
隙間から 外をちらっと見る
「もう 外真っ暗やんか」
「早いよね」
「…せや、久しぶりにBARでも行こか?」
「え?」
「…え?どうしたん」
「侯くんは心の中読めるんですか」
「なんやそれ」
「わたしもあそこ行きたい
って思ってたから、びっくりした」
なんで、そんな切ない顔で言うんや
悲しくなってまうやんか
「…私準備してくるね」
「おん」
あいつあんな大人っぽい表情
出来たんか。
おれはそっちの方がびっくりしたで
「お待たせ」
「ほな行こか」