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秘密の同居人

第1章 雨の降る夜




飯の準備を終えるのとほぼ同時に、ハルが出てきた。


俺の服じゃ少しデカイようで、裾を捲っている。


「悪ぃな、そんなんしか無くて」
「……ありがと…………」
「飯、口に合うかわかんねぇけど食えよ」
「……うん」



「いただきまーす」
「いただきます……」


手早く済ますためにチャーハンを作ってはみたが、我ながら旨い。


ゆっくりではあるが、ハルの手は進んでいるので不味くは無いはず……。









「ハルは……あそこで何してたんだ?」



俺は、ふとした疑問をぶつけた。
あんな大雨の中、冷えきってしまうほど長い時間あんな所に傘もささずにいるなんておかしいじゃないか。



「僕は……待ってた……」
「誰を……?」
「僕を拾ってくれる人……」
「は……?」




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