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ある晴れた日に。

第2章 2







あの日から、3日。



じいやは実はかなり怒っていたみたいで
私はもう3日も城に缶詰だった。


毎日毎日、朝から晩までお稽古事をして
うるさいおばさんの下手な茶を飲んで笑っていた。


お稽古なんて退屈。
だってお花もお茶も書道も出来てしまうし
それにお茶の先生にいたっては、それが気に食わないのか
いつもいらいらしているからとても嫌な気分になる。



「かえでさん?聞いているのですか?」

「はい。先生。」


今目の前にいるいらいらしたおばさんがその人で
今時に染めた茶色の髪をぴっちり結って、飾り気のない簪でとめている。
本当に褒めるところのない人。


銀ちゃんと会ってからあの日のことばかり思い出す

初めていった公園。
噴水があって、子供がみんな汗をかきながら遊んでいた。

銀ちゃんはそれをぼーっと眺めながらアイスを食べていた。


初めて行ったファミレス。
たくさんの席があって、家族や友達が楽しそうに食事をしていた。
いろいろなメニューに心踊った。

銀ちゃんはたくさんご飯を食べたのにパフェは別腹だと言ってきかなかった。


初めてのことばかり。
とても楽しかった。
まるで自分が普通の女の子になったような気がした。



「かえでさん!!ちゃんと聞きなさいっ!!」


ピシッと扇子で頬を叩かれた。
閉じられた扇子は意外と固くて、痛かった。

現実はこれ。

叩かれてもなにもいえない。
誰も気付かない。





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