第3章 入部試合
『持っていく?』
思わず澤村先輩と目を合わせる。
日「?“持って行く”って?どういうこと??」
影「…お前はただ、ブロックの居ないとこにMAXの速さと高さで跳ぶ。そんで、全力スイングだ。俺のトスは“見なくていい”、ボールには“合わせなくていい”」
日「はぁ?!!!ボール見なきゃ空振るじゃん!!!」
影「かもな!!」
ジロッと澤村先輩がわたしを見る。
…よくお分かりで。
蛍「まだ何かやるつもり?“王様の自己チュートス”なんて、誰も打てないってば」
山「だよねーっ」
澤「神山、真剣に…な?」
『…はぁい』
澤村先輩はわたしに釘を打ってコートに戻る。
潔子先輩はそんなやりとりをくすくすと笑って見ていた。