第1章 はじまり
龍の理由を聞いて若干顔が引きつったのを隠し、そういえば先生が、社会体育の人たちが体育館使うって言ってなぁ…そんなこと考える。
龍「つーことで、香!せっかくだからよ、球出し頼む!」
龍は目の前に ずいっとボールを差し出した。
『はぁ…わかったよ』
そのつもりで早く来たんだし…と、自分に言い聞かせて体育館シューズに履き替え、着ていたジャケットを脱いで腰にカーディガンを巻く。
龍「?それも、そこに置いとけばいいじゃねーか。」
わたしの腰を指差して頭に?を浮かべる龍。
『集中できる?これでスカート押さえてるんだけど…』
にやりと笑うと龍は顔を赤くして「そのままでよーし!」と叫んだ。