第7章 守護神とエース
『よっ…と』
籠を持ちながら体育館へ戻る。
力「大丈夫か?」
入り口付近にいた力が、声をかけてくれた。
『ありがと。とりあえず大丈夫』
フと試合を見てみると、町内会チームにはスガ先輩の姿が。
『スガ先輩、あっちに入ったんだ』
力「おう。自己申請で」
『そっか』
3人の顔を見る。
わたしはあの試合を思い出していた。
伊達工との試合ーーー
それぞれ思う気持ちがあって、でもそれは1人で解消することは難しい。
何度もブロックにつかまってしまったと申し訳なく思う気持ち
エースばかりにボールを集めてしまったと後悔する気持ち
最後までちゃんと繋げられていたらと悔しく思う気持ち
スガ先輩、夕…そして旭先輩。
1人では乗り越えられない壁。
3人なら乗り越えられる壁。
『…がんばれ…っ』
3人を見つめて呟く。