第1章 はじまり
また先生が1人の男子を指名する。
先「斉藤、お前頼むなー」
斉「え、おれっすか!?」
斉藤と呼ばれた子は慌てながら頷く。
そして、わたしを見て頭を下げた。
『あ…よろしく』
先「よし、きまったということで…因みにクラス代表は、修学旅行の代表と学祭の代表でもあるからなー。あ、学祭は体育祭の2人もサブで入ってもらうから頼んだぞー」
『え!なにそれ!先生なんで今?!』
先「最初に言ったら、お前引き受けねーだろ?」
わたしは、思わず頭を抱えた。
夕「まぁ、俺と田所もいるし大丈夫だ。助けてやっから!」
ニッと夕が笑う。
その笑顔を見ると力が抜けて、つられて笑顔になるのが不思議。
『なんかあったら頼むよ、西谷くん』
そういうと「任せろ」と胸を張る。
わたしより小さい夕が、なんとなく大きく見えた。