第6章 威嚇祭り
鼻歌を歌いながら1つ1つ丁寧に洗っていく。
そして、粉と水を入れてシャカシャカしていると、後ろから声をかけられた。
「烏野のマネちゃん?」
振り向くと、青城バレー部のジャージを着た人が立っていた。
その人はわたしの顔をジーっと見つめる。
『あの…?』
「キミかわいいね。名前は?」
『…神山 香ですけど…』
「香ちゃん!名前も可愛い!俺は及川徹。よろしく」
『はぁ…よろしくお願いします』
徹「それもう終わり?」
『あ、はい。これで全部です』
そういうとスッと籠を持ってくれた。
『え!そんな大丈夫ですよ、持てますから!!』
徹「いいのいいの。俺が持ちたいだけだから♡」
にっこり微笑まれて、わたしは何も言い返せず『ありがとうございます』とだけ伝えた。