第12章 次は世話焼きの……秀吉さん!
少し不貞腐れているように
見える秀吉さん。
『秀吉さん、どうして政宗さんを連れてきちゃダメなんですか?』
秀吉『俺がお前への詫びで連れてきたところだ。
政宗は関係ないだろう。』
『はい。確かに秀吉さんが僕の為に連れてきてくれました。
しかし、こんな素敵なところをお誘いしてはいけない理由にはならないはずです。』
頬を膨らませて少し不貞腐れてた。
面白くない…。
秀吉『……。』モグモグ
『……。』モグモグ
その後は何も話さず、ただただ豆打の団子を食べては
抹茶を飲んでの繰り返し。
5分程してから、僕は再度口を開いた。
『秀吉さん、分かりました。
もういいですよ。 政宗さんには教えませんし、
今後、この場所に連れて行きたいだとか、お誘いしたいとか言いません。』
それで良いでしょう?と問いかけると。
秀吉さんは静かに口を開いた。
秀吉『…すまない、
そういうことを言わせたいわけじゃないんだ。』
『なら、何故政宗さんをお誘いして
連れてきてはダメなのか、話してくれますね?』
秀吉『俺とお前の、2人きりでゆっくりできるところを
他の奴には知られたくなかったんだ。』
申し訳なさそうに、
項垂れてしまった秀吉さん。
『(なーんだ、そういうことか)』
秀吉『ただの俺のヤキモチだ。』
『もー、そんな泣きそうなことでも怒ることでも
ないでしょうに。』
秀吉『失礼だな、俺にとっては大事だったんだ。』
少し膨れる顔。
可愛いなぁ。