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【イケメン戦国】僕は恋なんてしない!

第12章 次は世話焼きの……秀吉さん!


秀吉『さっきから道中気になっていたんだが、
朝日は誰かと出掛けるとき、袖を握ることがあるのか?』


『いえ?
そのようなことはありませんが?』


秀吉『そうか、さっき俺の袖を握っていたからな。
兄でもいたかと思ってな。』


『兄などいませんよ、秀吉さんの袖を握っていたことは
その、知らない土地なので無意識に…』



言葉を少し濁しながら
出来ないことは悪いことではない、が、
恥ずかしさで泣きたくなった。




秀吉『ふむ、無意識か。』



なんとも可愛い行動だな。と
また頭を撫でられた。
妹を愛でるような、そんな顔をして




『すごい、甘い顔してますね…。』


秀吉『そうか?
俺は妹のように思っているぞ。』


『僕にも、兄がいたら
このような感じなのでしょうね。』




撫でられたその手を軽く握り
ふわりと微笑む。



店主『はい!お待ち!
豆打の団子と抹茶2つな!』


『あ!きたきた!
店主、ありがとうございます!』


店主『おーよ!
俺の団子と抹茶は絶品だからなっ!』


秀吉『店主、いつも世話になってるな。』


店主『おぉ、これは秀吉様!!
いつも贔屓にして下さり、ありがてぇ!』


秀吉『確かに絶品だからな。
これからも通わせてもらう』


店主『へい!
どうぞ贔屓に!』


『あーむっ!』モグモグ



ん〜!と頬っぺたを触りながら
幸せそうに豆打団子を食す朝日。



『これ、とても美味しい!!』


秀吉『だろ?
俺もここのは本当に美味しいと思う。』


『奥州に引けを取らず!
政宗さんも誘えばよかったー!』



御先祖様の名前を聞いて
ピクリと肩を動かした秀吉さん。





秀吉『政宗はダメだ。』


『え、何故、ですか?』




それ以上の問いに
秀吉さんは応えてくれなかった。
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