第11章 最初は政宗から?
『政宗さん、この子とても綺麗です!』
栗のような毛の色で、瞳は青色……
まるで……
政宗『俺みたいだろ?』
『!』
政宗『何でわかった、って顔してるな』
『はい。
何故、僕の考えていることが分かったんですか?』
政宗『簡単だ、俺の馬を見ると
誰しもそういうんだ。
瞳の色が青色で、俺みたいだってな。』
あの、信長様が言うほどだ。と政宗は言った
『でも、この子綺麗です。
政宗さんに似て、志が真っ直ぐなのでしょうね』
そっと、鬣(たてがみ)を撫でる。
気持ちよさそうに、目を細めてくれた
政宗『へぇ、此奴が他のやつに触らせるなんて
珍しいこともあるもんだな』
『ふふ、そうなんですか?
僕が乗馬していた馬も、瞳の色は青色だったんですよ?』
政宗『ふ、案外そいつの御先祖様も
俺の馬だったのかもな。』
『だと良いですね、それならとても嬉しいです!』
ちなみに、この子の名は?と僕は問いかける
政宗『漆(うるし)だ。
栗色なのに、妙に艶があるからな』
『ふふ、綺麗だからいいと思いますよ?』
政宗『よし、早速乗馬するか!
漆、お前の背に俺と朝日が乗るからな』
政宗がそっと触り、問いかけると
目を細めて、漆は返事をした