第7章 秀吉と稽古
家康『俺は朝日が痛がっている様子が
あるなら、という理由で渡したはずです』
本人が否定するなら、放っとけばいい。
と家康は言った
政宗『朝日、お前大丈夫か?』
『ま、さむねさ……』
わなわな震えて、恐怖が忘れられない
未だにガタガタと震える
政宗『こりゃ、そうとう重症だぞ。家康。』
家康『精神的なものが1番厄介なのに……。
はぁ、朝日。』
『な、んですか……?』
家康『本当に、背中
痛くないの?』
『い、たくない……です……。』
まだ、嘘をつく僕。
五日も守ってきた秘密をばらす訳には…
信長『貴様ら、いつまでやっているのだ』
秀吉『信長様!?』
突然現れた信長、家臣にも騒ぎが聞こえていたらしく、心配だからと報告をしたらしい
信長『ふ、俺も気になっていたところだ。
朝日、貴様は女子であろう?』
『っ、いえ。
僕は女子では……』
信長『まだ隠すか、昨日の剣術である程度
貴様の力量は知れている』
そこらの童よりは剣術に長けており
型は政宗と同様。
と信長は言った
信長『だがしかし、今一つ力が足らぬ。』
『それが、僕が女子だという理由、ですか?』
信長『あぁ、そうだ。』
暫く、信長と目を合わせたまま
溜息をついた
『黙っていて、すみませんでした。』
家康『じゃあ、お前……』
『僕、女子です。
童と信長様が言っていたのでそれでもよいかと思って言いませんでした』
深く頭を下げる
信長『よい、気にするな
して、秀吉』
秀吉『っ、はっ!』
ぴくりと肩を揺らす秀吉
理由は自分がわかってる
信長『貴様は女子の着物を剥ぎ取る、なんていう
意地の悪いことはなかったはずだが』
これはどう説明する。と
冷めた目で秀吉をみる信長
秀吉『知らぬとはいえ、私は無礼を致しました
どのような処遇でも受ける覚悟でございます。』
頭を下げた
信長『どうする、朝日よ』
暫く、秀吉を僕はみていた