第7章 秀吉と稽古
『ぅ、いたぁ……っ……』
背中の痛みで起きた僕。
先程までの暖かい温もりがなくて目を開けると……
秀吉『起きたか、朝日。
随分寝ていたぞ』
『ひ、でよしさ……?』
秀吉『ふ、やはり髪を結わないと
お前は女子のようにみえるな。』
『っ、失礼。
直ぐにでも結いましょう。』
秀吉『いや、いい。
それよりも……』
僕に近づく秀吉。
すると、まだうつ伏せになっている僕に覆いかぶさるような体制を……
『秀吉さん……?』
秀吉『すまないが、此処で脱いでくれないか?』
『……は?
何を、仰るんですか?』
まさか、僕の身体が見たいと?
冗談じゃない
『嫌と言ったら?』
秀吉『政宗を呼んでまで、押さえつけて
家康から貰った軟膏を、お前の背中に塗る』
あぁ、軟膏を。
何故そのようなものを?という疑問が浮かぶ
秀吉『やっぱり、お前
背を痛めているだろ?寝ている時の体制が
不自然だったぞ』
『普通ですよ、僕にとっては
背など痛めてないです』
秀吉『なら見せろ』
『嫌です』
秀吉『見せろ』
『嫌です』
秀吉『政宗呼ぶぞ』
『どうぞ御勝手に。
男子に肌を晒すのは嫌なので。』
秀吉『お前も男子だろ?
何で嫌がるんだ』
『嫌だからです
文句ありますか?』
秀吉『大いにある。
悪化したらどうする。』
『戦で人を斬る人に言われたくないです。』
つい口走って言ってしまった。
時すでに遅し、とはこの事か。
ぎゅっと手首を握られ
僕の浴衣を脱がそうとする秀吉。
咄嗟に叫んだ