第3章 ここまでの出来事
暫く、褥の上で寝ていると
物音が微かに聞こえたから起きた
『ん……?誰だ……?』
政宗『おい、いつまで寝てんだよ』
『政宗さん……?どうしまし……た……?』
わぉ、いきなり刀向けられてる?
こりゃ目が覚める
政宗『4日目らしいな?頬の傷。
何で俺に言わなかった』
『必要ないかと思ったので』
動くことが出来ず、言葉を間違えないよう気をつけた。
殺されるのは、ねぇ?
政宗『そうか、ならもう一つ。
どうしてこの状況で逃げたりしない?』
『えーと、今動けば斬るぞー。って感じなので
動かない方が得策かと〜』
政宗『お前、そんな口調だったか?』
『一応、安土の皆様には警戒を解くようにしてるので。
緩く話しています』
クスリと微笑んでしまった。
ふと、政宗を見ると少しだけ頬が赤くなって……
『ん?政宗さん?
頬が赤いんじゃ……』
政宗『き、きのせいだ!
っち、何か憎めないやつだな』
そういって刀を下ろしてくれた
ふぅ、安心安心。
『ビックリした。死ぬかと思いました。』
政宗『お前、戦に出る気とかないのか?』
『んっ!?けほっけほっ!』
政宗『おいおい、咽せるなよ
大丈夫か?』
『けほっこほっ!
きゅ、急に何を言うんですか!』
政宗『いや、だから戦に……』
『出る気ないです。
こんなひ弱な僕を、信長様が連れていくと?』
政宗『でもあれだろ?
信長様をお前が助けたんだろ?』
『偶然です。偶然。
戦なんて、そんなのに何か出たくありませんから』
政宗『へぇ、そうか』
政宗がニヤリと笑ったのがみえたので
微笑みながら僕は……
『悪いこと考えてるなら、流石の僕でも怒りますよ。御先祖様!』
政宗『わかったわかった!
詫びに今から城下に行こうぜ』
『おっ!城下ですか!
此処へ来てから、一度も行ってないので楽しみです!』
政宗『まだ行ってなかったのか?
もう行ってたかと思ったぞ?』
『ん〜、危ないかな。と思ったので
大人しく城内しかみてませんでした』
政宗『っふ、案外いい子なんだな』
優しく撫でてやった。
不意に、甘やかしたいと思った