第13章 誰よりも強い、織田信長様
湖畔まで着くと
漆から降りて、草むらに座った。
『うわぁ、湖が綺麗だねぇ。』
――うん、とっても綺麗。
『漆も疲れたでしょう? お水飲んできていいよ』
――じゃあ、少しだけ。
手綱を握らなくても
漆は僕と心が通じあってるから問題ない。
喉を潤すように、湖の水を飲んでいた。
『ここの湖は透き通っていて 本当に綺麗。』
――うん、上部だけ美味しいよ。
『流石に底はだめかぁ。』
漆の真面目な反応に少し笑ってしまった。
お日様の光が温かくて、寝転がってしまった。
『んー……! 眠くなってくる。』
――帰りたいときに起こしてあげるから、寝てもいいよ。
『本当にー? じゃあ、ほんの少しだけ!』
――うん、おやすみ。 朝日。
『ん…。おやすみ、漆。』
気持ち良い風とお日様の温かさのおかげで
少し眠りについた。