第21章 王子があなたに出来ること
「うわ、腫れてる最悪だ」
鏡にうつる自分に萎える
昨日泣いたせいでとんでもない顔になっていた
「こりゃ私が選ばれないわけだ」
自分の言葉に、勝手に撃沈した
泣くな、泣くな自分
溢れそうな涙を堪え、家を出た
「ー!」
後ろからすんごいうるさい声が聞こえて
振り返るとやっぱり雅紀だった
「おはよ」
雅「体調大丈夫!?昨日無理させてごめんね!」
すんごい必死に謝ってる(笑)
「わたしこそごめん、帰ったりして」
むしろ謝らないといけないのはこっちだよ
「体調は全然問題ないからっ!」
雅「よかった〜
笑ってる顔が一番いいね!
うん、俺ね、の笑ってる顔好きだよ!」
いやいや、雅紀の笑顔には負ける(笑)
雅紀のおかげでちょっとは元気でたかも
「ありがとう!
……あ!時間!雅紀!時間やばいよ!」
腕時計を見るとかなりやばい時間に
すると雅紀はにやっと笑って
雅「走るぞーーー!!!!」
ギュッ
私の手を掴んで全速力