rain of jealous【黒バス/ナッシュ】
第1章 rain of jealous
「――・・・・ッ!ん・・ぁ・・、・・・ナッシュ・・!も・・、バレたら・・」
「おい・・・おまえ、向こうで何してた?」
「ッ・・・え・・?」
「随分遅かった割に・・・髪も。そんなに濡れてねえよな・・」
「っ・・・」
「ただ流しただけで・・・オレに汚された身体はキレイにはならねえだろう・・?」
「・・っ・・・・」
つい先刻まで、耳元で聞こえていた甘い声。
ナッシュのそれが、その形容から一気に遠ざかる。
いかにも憎らしい声音はとても低みを帯びており、視線は言うまでもなく鋭かった。
名無しがどき、としたのは、背後から輪郭を掴まれ、冷静になった彼と無理やり目を合わさせられた所為だった。
通話を終え、不要になった携帯を持つ手を耳元から下ろした名無しは、ナッシュの変わり様に動揺を見せ、順に指の力を無くし、やがて四角いそれをぽとりと床に落とした。
「あ・・・」
「?・・・・まさかコソコソ一人でやってたってオチなら、少しくらい笑い話にしてやってもいいが・・、どうした・・・?」
「・・!・・・ちがう・・ナッシュが・・・すぐ隣に居るのに・・・そんなことでき・・、・・・そんなこと、もう・・ナッシュが一番分かって・・」
「ああそうだな・・・。じゃあなんだ?・・言ってみろよ」
「っ・・・・」